初戎 プレオープン
大宇陀の街に、
♪〜商売繁盛笹もってこい〜♪
の、お囃子と恵美須神社までの道筋に市が立ち、お正月のような華やぎです。
昔の賑わいはないにしても、祭りの高揚感は、今も変わりません。
大阪、今宮戎とは、一味もふた味も違う、地元の「えべすさん」です。
「もういちど、大宇陀の町が、人を呼び、にぎわいますように・・・」
そうしたみんなの思いが、えべすさんに伝わりますように、かわいらしい福娘を先頭に、心をひとつに願いました。

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開店して、すぐ、手伝いのチヨちゃんが、「外でお囃子が聞こえる。」と言うので、みんなで、急いで、福娘の行列を追いかけて、恵比須神社に向かいました。
こじんまりとした神社のわきに、福笹に金俵をつけた縁起ものが並びます。
お賽銭さえ、持たずの飛び出した来た迂闊さを呪いながら、戎様に手を合わせました。
夫が、福笹と福酒を買ったので、福引ができました。
いきなり赤い玉とピンクの玉!
「赤玉がでた!」と喜んだら、4等・・・あわて者です。
でも、ピンクは3等でした。
縁起がいい・・・(笑)
帰ってくると、すぐにお客様です。
うれしい初めてのお客様は、地元で文化財の修復をしておられる田川さん。
駐車場で、いつもお会いする、スポーツカーのおしゃれな方です。
ついで、榛原でオーガニックのお店を営む「ミンピ」さん御一行。
みなさんに牛丼をお出ししていると、お獅子が店の中に…。
御札を受けて、獅子舞を舞っていただきました。
そこにいた全員が獅子頭の厄除けに頭を噛んでもらいました。
とても、なつかしく、珍しい体験・・・これも大宇陀という、古い町ならではです。


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お昼になると、千軒舎(http://www.pref.nara.jp/dd_aspx_menuid-5636.htm)で、仕事をしておられるNECの研究者の方たちが、次々と来てくださいました。
「え?プレなの? 明日はしないの? 3月までどうするの?」と、質問され、「え〜っと、とりあえず、今月はこれでおしまい。」なんです。
道の駅http://www.kkr.mlit.go.jp/road/michi_no_eki/contents/eki/n06_udajioouda/index.html
で農産物を売っておられる井藤さんも
「自分で食べてみらんと、人に勧められんから。」と、来てくださいました。
道の駅がしっかりとしたものばかりを売っているはずです。
信頼できる商品は、信頼できる売り手の姿勢とあらためて感じました。
地元の人たちも、来ていただいて、パック販売も順調でした。
夕食時は、思ったほど来店はありませんでしたが、お店の開店前から、声をかけてくださっていた、お子さん3人を連れたお母さんが、ご来店。
「今日は、お父さんは出張で、残念なんですが・・・」と、牛丼とカレー丼を注文していただきました。
でも、子どもたち(7歳・3歳・11ヶ月)が、とても喜んで食べてくれるので、牛丼の追加。
11ヶ月の赤ちゃんは、お粥の夕食がすんでいたらしいのに、自らふーふーと牛丼を食べてくれました。
帰りに、お父さん用のパックをお土産にお買い求めいただき、私の理想とする、お店の将来が見えるようでした。
にぎやかで、元気な子供たちを見送りながら、
「子どもが喜んで食べてくれ、親が安心して与えられるもの」と言う、わたしの商品コンセプトは間違っていないと自信を持ちました。
ささやかな、プレオープンでしたが、ここまでこぎつけるには、たくさんの方の暖かなこころ使いや、ご支援に助けられました。
これからも、助けていただくことばかりと思います。
「大宇陀の街が好き」と、始まった大和牛丼プロジェクト、ようやく産声をあげることができます。
大家さんでお隣の岩井呉服店の奥さん、ご自身が描いてくださった、縁起ものの戎さんとお多福さんが、華やぎを添えてくれます。

町の人に歓迎していただいているという思いが、なお一層、身を引き締めます。
3月5日の本格開店まで、まだまだ課題はいっぱいですが、がんばります。
春が大宇陀の一番輝く季節です。
みなさん、春のご旅行は大宇陀を候補にしてくださいね。
あたたかい、手作りのお味噌汁を作って、待っています。