春節と施行と節分

1月27日が春節でした。
今も中華系の方たちは旧正月を祝います。
「件−kudan−」にも春節の年賀状と「旧暦カレンダー」が届きました。先日おいでになったお客様からの嬉しいプレゼントです。
太陰暦で表されたカレンダーで、新月を一日とする月の暦です。
今年は皐月が閏皐月(うるうさつき)がある歳です。
昔、祖母が「今年は3月が二回あるから・・・」とかわけわからない事を言っていました。「そんな馬鹿な、なにいってんの?」と言うと「今は昔と違う、昔は閏月があった。」と言うのを聞き流していましたが、その後、色々と知るにつけ祖母の話をもっと聞いておけばよかったと思う今日この頃です。
歳時記のほとんどは旧暦の日で太陽暦では無理があります。
大宇陀に移住してきた庭師さんが、「最近の天候はおかしいと言うけど、旧暦ではおかしくないと言う人がいますよ。」と言っておられました。
なるほど、お月さまの暦は色々面白い発見がありそうです。

1月29日(日曜日)は拾生町の施行(せんぎょ)でした。
「件−kudan−」のある上新は1月22日、酒蔵通りのある万六では28日でした。
松山通りの各町で施行の日が違っています。
施行とは、稲荷信仰の行事で、町のあちこちにあるお稲荷さんの祠にお供えをして回る行です。
お供えは、小豆ご飯のおにぎりと油揚げと煮干しなどにお酒を添えたりします。
昔は全国あちこちで行われていたらしいですが、今はほとんで残ってないようです。
日が暮れて、大人と子供が手に手に灯りを持って「せんぎょじゃ、せんぎょじゃ、おいなりさんのせんぎょじゃ」と呼ばわりながら、町のまわりの祠をまわります。お供えは、動物たちに施すものです。
寒のきつい、山に餌が絶えるころにこうして動物たちに施しをするやさしい行事が施行です。なんともほっこりする行事です。

2月3日、今日は節分。
今年は海鮮巻と古風な太巻きを作りました。
3歳の男の子、かわいい助っ人が来てくれて、一緒に作りました。
作業後、店の間仕切りのすだれを見て、「これ、お寿司まくのといっしょだね。」なるほどそうです。でかい巻き簾です。
「今度これでお寿司しようね。」って、どんだけ大きなお寿司が出来ることか。

そんなこんなで、寒いですが楽しく「件−kudan−」は営業しています。

寒い中をおいでいただくお客様に感謝。

炭火で暖かくしてお待ちしています。